こんにちは、さとりです。在宅ワークの作業環境について書いています。元は調理師で飲食の現場に10年いて、そこからSNS運用代行のフリーランスになりました。いまは自宅のデスクで、モニターを4枚並べて仕事をしています。
この記事が答えるのは、「パソコンの起動が遅いとき、最初にどこの数字を見ればいいのか」という質問です。
先に結論を書きます。最初に見るのはタスクマネージャーの「スタートアップ アプリ」の画面の右上にある「前回のBIOS所要時間」です。ここに出ている秒数ひとつで、遅さの原因が「Windowsが立ち上がる前」にあるのか「立ち上がったあと」にあるのかが分かれます。この切り分けを先にやらないと、常駐アプリを片っ端から無効にしても起動が変わらない、という無駄が起きます。
読み終えたときに、あなたが自分のパソコンで「前回のBIOS所要時間」を出せて、その数字をどう読むかまで分かる、という状態を目指して書きます。手順はWindows 11の画面を前提にしています。
そもそも「BIOS所要時間」とは何を数えているのか
パソコンの電源ボタンを押してからデスクトップが使えるようになるまでは、ざっくり2つの区間に分かれます。
- 前半:電源が入って、PC本体がつながっている部品を確認し、どのドライブからWindowsを読み込むかを決めるまで。ここを担当しているのがBIOS(UEFI)です。
- 後半:Windowsが読み込まれて、サインインして、常駐アプリが立ち上がるまで。
「前回のBIOS所要時間」は、このうち前半だけの秒数です。Windowsが起動を引き継いだ時点で計測は終わっているので、常駐アプリがどれだけ多くても、この数字には一切乗りません。
ここが大事なところで、この数字が大きいなら常駐アプリを整理しても意味がないし、この数字が小さいのに起動が遅いなら原因は後半にあると言えます。どちらに手をつけるかを決めるための数字です。
手順1:タスクマネージャーを開く
開き方はいくつかありますが、確実なのは次のどれかです。
- キーボードで Ctrl と Shift と Esc を同時に押す。これが一番早いです。
- タスクバーのスタートボタンを右クリックして、出てきた一覧から「タスク マネージャー」を選ぶ。
- Ctrl と Alt と Delete を同時に押して、青い画面から「タスク マネージャー」を選ぶ。
初めて開いたときに、小さい簡易表示になっている場合があります。そのときは画面の下のほうにある「詳細」を押して、通常の表示に切り替えてください。Windows 11では最初から通常の表示になっていることが多いです。
手順2:「スタートアップ アプリ」の画面へ移動する

タスクマネージャーの左端に、縦にアイコンが並んでいます。上から「プロセス」「パフォーマンス」「アプリの履歴」「スタートアップ アプリ」「ユーザー」「詳細」「サービス」という並びです。
この中の「スタートアップ アプリ」を選びます。ロケットのような形のアイコンです。左端が細いアイコンだけの表示になっているときは、左上の横三本線のボタンを押すと名前が出ます。
Windows 10の場合は、画面の上部に「プロセス」「パフォーマンス」…とタブが横並びになっているので、その中の「スタートアップ」を選びます。位置は違いますが、見る場所は同じです。
手順3:右上の「前回のBIOS所要時間」を読む
「スタートアップ アプリ」の画面を開くと、アプリの一覧が出ます。ここで見るのは一覧ではなく、その一覧の右上です。
「前回のBIOS所要時間: ○○秒」という表示があります。英語表示のパソコンなら「Last BIOS time」です。これが探していた数字です。
読むときの注意が3つあります。
- この数字はWindowsの起動全体ではありません。 電源を入れてからデスクトップが出るまでの体感時間と比べると、たいていもっと短い数字が出ます。短いからといって「起動は速い」という意味ではありません。
- 「前回」の値です。 直前に起動したときの記録なので、設定を変えて効果を見たいときは、一度再起動してからもう一度ここを開き直してください。
- 表示されないパソコンもあります。 この項目は、UEFIという方式で起動している環境で表示されます。古い方式で起動している場合や、メーカーが値を返していない場合は、この行そのものが出ません。次の見出しで対処を書きます。
手順4:表示が出ないときに確かめること
「スタートアップ アプリ」の画面まで来たのに、右上に何も無い。このときは、次の順番で確かめます。
- ウィンドウの幅を広げる。 タスクマネージャーの窓が狭いと、右上の表示が隠れることがあります。窓の端をつかんで横に広げるか、最大化してみてください。これで出てくることがあります。
- 起動方式を確かめる。 キーボードの Windows キーと R を同時に押して、出てきた入力欄に msinfo32 と入れて実行します。「システム情報」という画面が開くので、右側の一覧から「BIOSモード」という行を探します。ここが「UEFI」なら表示される環境、「レガシ」なら表示されない環境です。
- 「レガシ」だったら、そこで止める。 起動方式を変える操作は、やり方を間違えるとWindowsが起動しなくなる種類の変更です。起動時間を測りたいだけの目的で触るものではありません。この場合はBIOS所要時間による切り分けをあきらめて、後述の「後半側」の確認から進めてください。
msinfo32の画面では、ついでに「BIOSバージョン/日付」も見えます。あとでメーカーのサポートページを見るときに使う情報なので、日付だけ控えておくと手間が減ります。
手順5:出た数字から、次に見る場所を決める
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。数字そのものより、その数字を見て次にどこへ行くかが本題です。
秒数の絶対的な合格ラインは、機種や構成によって変わるので一律には言えません。私が基準として使っているのは「その秒数が、電源を入れてから使えるようになるまでの体感時間のうち、どれくらいを占めているか」という比率のほうです。
| BIOS所要時間が全体に占める割合 | 次に見る場所 | 触ってはいけない場所 |
|---|---|---|
| 体感時間の大半を占めている | PC本体側の設定(接続機器、起動順、ストレージの設定) | 常駐アプリの整理。ここをいくら削っても変わりません |
| 体感時間のごく一部しか占めていない | Windows側(スタートアップアプリ、サインイン後の常駐) | BIOSの設定。触るリスクだけ増えて効果が出ません |
| どちらとも言えない | 両方を1つずつ、変更のたびに再起動して測り直す | 複数の設定を一度に変えること。何が効いたか分からなくなります |
比率で見る理由は、体感の遅さを説明できているかどうかが知りたいからです。体感で待たされている時間の大半をBIOSが使っているなら、犯人はそこにいます。逆に、待たされている時間に対してBIOSの秒数がごく短いなら、残りの時間はWindowsが起動したあとに消えているということになります。
手順6:後半側(Windows側)を見るときの順番

BIOS所要時間が短くて、それでも起動が遅いとき。つまり原因が後半にあると分かったときの見方です。
同じ「スタートアップ アプリ」の画面に戻ります。一覧に、起動時に自動で立ち上がるアプリが並んでいて、それぞれに「スタートアップへの影響」という列がついています。「高」「中」「低」「測定されていません」のどれかが入ります。
見る順番は次のとおりです。
- 「状態」が「有効」のものだけを見る。 「無効」のものは今も起動していないので、影響はありません。
- その中で「影響」が「高」のものを探す。 これが後半を長くしている候補です。
- 「高」のものについて、自分が何のアプリか分かるかを確かめる。 名前を見て用途が分からないものは、そのままにしておいてください。止めてよいかどうかの判断がつかないものを止めるのは、起動時間の短縮より損が大きいです。
- 止めるのは、用途が分かっていて、かつ起動直後には要らないものだけ。 行を右クリックして「無効化」を選びます。アンインストールではないので、あとから同じ画面で「有効化」に戻せます。
- 1つ止めたら再起動して、体感がどう変わったか見る。 まとめて止めると、効いたものが分からないまま「なんとなく速くなった気がする」で終わります。
ウイルス対策のソフトや、パソコンのメーカーが入れている管理ツール、クラウドストレージの同期ソフトは、止めると別の不便が出ることがあります。起動が数秒速くなることと引き換えに何を失うのかを、止める前に一度考えてみてください。
私の環境で、この手順を実際に通した結果
ここからは、上の手順が実際に通用するかを確かめた記録です。私が使っているのは自作のデスクトップで、構成は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CPU | AMD Ryzen 9 7900X(12コア24スレッド) |
| メモリ | 64GB(32GBが2枚) |
| ストレージ | Lexar SSD NM790 の2TB が1枚(ハードディスクは付いていません) |
| グラフィックボード | NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti SUPER |
| OS | Windows 11 Home |
部品ごとに、どこまで確かめてあるかは自作PCの構成を型番まで全部書き出した記事にまとめています。
このPCの起動は、だいぶ遅いと感じていました。電源を入れてから使えるようになるまで、体感で1〜2分くらいです。SSDが1枚だけでハードディスクも付いていない構成なので、正直「こんなに待つものなのか」と思いながら毎朝使っていました。
2026年9月7日に、この記事と同じ手順でタスクマネージャーのスタートアップ欄を開いて実測しました。前回のBIOS所要時間は33秒でした。
この数字を見たときの感想は、「思ったより長い」でした。体感1〜2分のうち33秒なので、待っている時間のかなりの部分がWindowsの起動前に消えていたことになります。常駐アプリを疑って、そこばかり見ていたら見つからなかった数字です。
この記事の手順に当てはめるなら、私の環境は上の表の「体感時間の大半を占めている」寄りで、次に見るべきはPC本体側だということになります。つまり、スタートアップアプリの一覧を削っても、33秒のほうは1秒も減りません。
なお、実際に本体側の設定を変えて何秒になったかは、まだ測っていません。測っていない値は書きません。この記事でお伝えできるのは、「体感が遅い」で止まっていた状態から「33秒はWindowsより前で消えている」という切り分けができた、というところまでです。
やってしまいがちな進め方と、その避け方
私が自分の作業を自動化する中で何度もやっている失敗が、ここでも同じ形で起きます。原因を確かめる前に、原因らしきものを直しにいくというやり方です。
起動が遅いという話で言えば、次のような進め方になります。
- 起動が遅い → 常駐アプリが多いせいだろう → 一覧を片っ端から無効にする → 変わらない → 何が悪いのか分からなくなる
- 起動が遅い → SSDが古いのだろう → 買い替えを検討し始める → 実は本体側の設定だった
どちらも、途中に測る工程がありません。私は一度、調べたい値が取れなかったときに「この方法では取れない」と思い込んで、その調査自体を止めたことがあります。あとで開き直したら、単に見る場所が違っただけでした。原因を確かめずに決めつけると、こういう止まり方をします。
避け方はひとつだけで、変更の前と後で同じ場所を測ることです。この記事で言えば「前回のBIOS所要時間」がその場所にあたります。変える前の秒数を控えておいて、1つ変えるたびに再起動して、同じ場所を見る。これだけで「効いたのか効かなかったのか分からない」という状態がなくなります。
この手順が向く人と、向かない人

最後に、誰に向けた記事なのかをはっきりさせておきます。
向いているのは、毎日パソコンを立ち上げて仕事を始める人で、起動待ちの時間が気になっているけれど、何から手をつければいいか決められていない人です。在宅ワークだと、朝いちばんの起動待ちは毎日必ず発生します。その時間の内訳が分かるだけでも、手の打ちどころが決まります。
向いていないのは、次のような場合です。
- パソコンをほとんど再起動しない人。 スリープや休止からの復帰で使っている場合、BIOSの所要時間は体感にほぼ関係しません。測っても打ち手につながりません。
- 起動そのものはできていて、起動後の動作が重い人。 それは別の話です。起動時間の切り分けでは答えが出ません。
- 今すぐ何秒縮めたいという目的がある人。 この手順は、縮める前の「どこを触るか決める」工程です。ここだけでは1秒も速くなりません。
また、この記事ではBIOS(UEFI)の設定画面に入って項目を変える手順は書いていません。設定項目の名前も並び方もメーカーごとに違いますし、私自身が自分の環境で変更して測り直した結果を持っていないからです。持っていない情報は書かないことにしています。
まとめ
「パソコンの起動が遅いとき、最初にどこの数字を見ればいいのか」への答えは、タスクマネージャーの「スタートアップ アプリ」の画面、その右上にある「前回のBIOS所要時間」です。
手順をもう一度まとめます。
- Ctrl と Shift と Esc でタスクマネージャーを開く
- 左端の一覧から「スタートアップ アプリ」を選ぶ
- 一覧ではなく、その右上の「前回のBIOS所要時間」を読む
- 表示が無ければ、窓を広げる。それでも無ければ msinfo32 で「BIOSモード」を確かめる
- 秒数が体感時間の大半を占めるならPC本体側、ごく一部ならWindows側を見る
- 変えるのは1回に1つ。変えるたびに再起動して、同じ場所を測り直す
私の自作PC(Ryzen 9 7900X / 64GB / SSD 2TB / Windows 11 Home)では、2026年9月7日に測って33秒でした。体感1〜2分の起動のうち、33秒はWindowsが動き出す前に消えていたことになります。この1つの数字が出るまで、私は原因を常駐アプリだと思い込んでいました。
速くする前に、まず測る。順番はそれだけです。今日この記事を読んだ流れで、タスクマネージャーを開いて、自分の秒数をひとつ控えておいてください。次に何かを変えたときに、効いたかどうかが分かるようになります。
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このブログでは、在宅ワークの作業環境について、実際に使っている道具と、測った数字だけを書いています。買わなくてよかったものもそのまま書いているので、道具を選ぶ前の材料にしてもらえたらうれしいです。


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