結論から書きます。私はモニターを4枚使っていますが、4枚とも横置きのままです。縦置きは一度も試していません。そして今のところ、試す予定もありません。
この記事は「縦置きはやめたほうがいい」という話ではありません。私が縦置きを選ばなかったときに、何を考えて、どこで「要らない」と判断したのか。その順番をそのまま書きます。やらなかったことの理由は、やったことの感想よりも役に立つ場面があると思っているからです。
書いているのは、元は調理師として飲食の現場に10年いて、そこからSNS運用代行のフリーランスとして独立した人間です。今は在宅で仕事をしていて、自作のデスクトップパソコンにモニターを4枚つないでいます。内訳はMSIのG274QPF E2が1枚、ASUSのVC239が2枚、ASUSのVG258が1枚です。この4枚を、全部横向きで並べています。
この記事で分かること
- 私が縦置きを検討して、どこで「自分には要らない」と判断したか
- 枚数を増やしたことで、縦置きの動機がそもそも消えていたという話
- 縦置きを検討するときに、私なら先に確認する点
- やらなかった選択肢を、自分の中でどう決着させるか
先に断っておくと、この記事には「縦置きにすると作業効率が何パーセント上がる」といった数字は出てきません。私が試していないことについて、効果を語ることはできないからです。書けるのは、試さないと決めた理由と、その決め方だけです。
縦置きを考えたきっかけは、画面が足りないと感じたことではなかった
そもそも、なぜ縦置きを考えたのか。今になって振り返ると、理由は情けないものでした。他の人の作業環境を見て、良さそうに見えたからです。
デスク周りの写真を見ていると、モニターを1枚だけ縦にしている環境をよく見かけます。横に並んだ画面の端で、1枚だけ縦になっている。あれが妙に整って見えて、自分の環境にも入れたら良くなるのではないか、と思った時期がありました。
これは、道具を選ぶときにいちばんやってはいけない入り方だと思っています。「自分の作業でこれが足りない」ではなく「見た目が良さそう」から始まっているからです。実際に私は、同じ入り方で買って使わなくなった道具があります。だから今回は、買う前にいったん止まりました。
止まって考えたのは、ひとつだけです。いま自分がやっている作業のうち、縦に長い画面でないと困っているものはあるか。この問いに、私は答えられませんでした。
縦置きで増えるのは「縦の表示領域」だけだと整理した

画面を90度回せば、縦方向に表示できる量が増えます。これは効果でも何でもなく、単に画面の形が変わるという話です。横に長い形が、縦に長い形になる。それだけのことです。
だとすると、縦置きが効いてくるのは「縦に長いものを、途中で切らずに一度に見たい」という場面のはずです。逆に言えば、その場面が自分の作業に無いなら、画面を回しても得られるものはありません。
そこで、自分が1日のうちに何を画面に出しているかを思い出してみました。SNSの運用に関する管理画面、投稿の下書き、クライアントとのやり取り、動画や画像の確認、それと自分で組んだ仕組みの動作確認。並べてみて分かったのは、私が見ているものの多くは、縦に長いというより「複数のものを同時に見たい」だけだということでした。
同時に見たいだけなら、画面を回す必要はありません。画面の数を増やせば済みます。そして私は、すでに4枚に増やしていました。
4枚に増やした時点で、縦置きの動機は消えていた
モニターを4枚にして良かったと感じているのは、次の2点です。
- それぞれの画面に、作業と確認画面を置いたままにできるので、いちいち画面を切り替えなくて済む
- ウィンドウ間のドラッグ&ドロップが楽になる
この2つは、どちらも「同時に見たい」「行き来したい」という悩みへの答えです。そして縦置きが解決してくれるのは、これとは別の悩みです。縦に長いものを、スクロールせずに一度に見たい、という悩みのほうです。
私の場合、その悩みが枚数を増やした時点で表に出てこなくなっていました。画面を切り替える手間が減ったことで、「1枚の中にどれだけ詰め込めるか」という考え方自体をあまりしなくなったのだと思います。詰め込まずに、隣の画面に置けばよくなったからです。
ここが、私にとっての分かれ道でした。縦置きは「1枚の中の見え方」を変える手段で、枚数を増やすのは「置き場所を増やす」手段です。同じ「画面が足りない」という感覚から出発しても、行き先が違います。私が困っていたのは置き場所のほうだったので、先に置き場所のほうが埋まってしまった、という順番でした。
それでも縦置きを入れるとしたら、私が先に確認すること
試していないので断定はできませんが、もし今から縦置きを検討するなら、買う前に確認しておくだろうと思っていることを書いておきます。ここは実際にやったことではなく、あくまで自分の確認手順の話として読んでください。
回せるかどうかを、持っている機種で確認する
画面を縦にするには、その機種のスタンドが回転に対応しているか、あるいは回転できる別の取り付け方を用意する必要があります。私は自分の4枚について、この点を調べていません。調べていないので「できる」とも「できない」とも書けません。検討する人は、まず手元の機種について確認するところからだと思います。
置いたときに、目線がどこに行くかを想像する
縦にすると、その画面は上下に長くなります。ということは、上の端と下の端で、見るときの目線の動きが横置きより大きくなるはずです。私は4枚を横に並べていて、その並びの中に1枚だけ縦が混ざったときに、視線の移動がどうなるのかが想像できませんでした。想像できないものは、いったん保留にすることにしています。
そもそも、その画面に何を置くつもりなのかを先に決める
これがいちばん大事だと思っています。「縦にしてから、何を置くか考える」だと、たいてい使われません。私は買ってから用途を考えた道具で、実際に失敗しています。順番としては、置きたいものが先にあって、それが横置きだと入りきらないと分かったときに、初めて縦置きが選択肢になるのだと思います。
やらなかったことを、記録として残しておく理由

このサイトでは、使っている道具の話と同じくらい、買わなかったもの・使わなかったものの話を書くようにしています。理由は単純で、私自身が、買った人の話ばかり読んで判断を間違えたことがあるからです。
買った人は、買った理由を語れます。でも「買わなくても困らなかった」という情報は、買っていない人からしか出てきません。そして買っていない人は、わざわざそれを書きません。だから、道具の話は自然と「買ったほうがいい」の側に寄っていきます。
縦置きについて私が言えるのは、「4枚を横に並べた環境で在宅の仕事をしていて、縦置きが無くて困った場面は今のところ出ていない」という一点だけです。これは縦置きが不要だという証明ではありません。私の作業の中身が、たまたま縦置きを必要としなかった、というだけの話です。
それでも、この一点は残しておく価値があると思っています。同じように「みんな縦にしているから、自分もそうしたほうがいいのだろうか」と迷っている人にとっては、横のままでもやっていける環境が実在するという事実そのものが、判断の材料になるはずだからです。
私が道具を決めるときの順番
縦置きに限らず、作業環境の道具を足すかどうかで迷ったときに、私が通している順番を書いておきます。特別なことは何もしていません。
- 今、実際に困っている場面を1つ挙げる。「なんとなく効率が悪い」ではなく、具体的にどの作業のどこで手が止まっているかを言葉にします。ここが出てこないなら、その道具はまだ要りません
- その困りごとが、手元にあるもので解決しないか見る。置き方を変える、ウィンドウの配置を変える、設定を触る。お金がかからない側から順に試します
- それでも残ったときに、初めて買うものを探す。ここまで来ると「これが欲しい」ではなく「これが無いと困る」に変わっているので、選ぶときも迷いにくくなります
縦置きの件は、最初の段階で止まりました。困っている場面が挙げられなかったからです。私はこの結果を、判断を先送りにしたとは思っていません。要らないと分かったことも、決まったことのうちだと思っています。
どういうときに、私は考え直すか

今後もずっと横置きのままかというと、そうとも限りません。考え直すとしたら、たぶん次のようなときです。
- 縦に長いものを見る時間が、1日の中ではっきり増えたと感じたとき
- 4枚に置ききれず、同じ画面の中で上下にスクロールしている時間が気になり始めたとき
- 今のモニターのどれかを買い替える必要が出て、そのついでに構成を組み直すとき
逆に言えば、こういう変化が起きるまでは動きません。作業の中身が変わっていないのに道具だけ変えても、たいてい元に戻ります。これは自分で何度か経験しました。
ちなみに、モニターを増やして困った点は費用がかかることくらいで、使い勝手の面での不満は今のところ出ていません。使っている機種は、製造年で見ると2017年のものから2023年のものまでばらついています。ただ、この製造年のばらつきが買った順番を示すわけではないので、そこは分からないままにしておきます。分からないことを、それらしく埋めないようにしています。
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まとめ
私がモニターの縦置きについて出した結論を、もう一度まとめます。
- 4枚とも横置きのままで、縦置きは試していない
- 検討をやめた理由は、縦に長いものを一度に見たいという困りごとが、自分の作業に見つからなかったから
- 「同時に見たい」「行き来したい」という困りごとのほうは、枚数を増やしたことで先に埋まっていた
- 検討するなら、手元の機種が回せるか、目線の動きがどうなるか、そこに何を置くつもりかを先に決める
- 試していないので、縦置きの効果については何も語れない。語れるのは、選ばなかった理由だけ
作業環境の話は、正解が1つに決まるものではないと思っています。同じ枚数、同じ机でも、そこで何をしているかが違えば答えは変わります。だから私は、自分の環境を「こうすべき」ではなく「自分の作業から決めた結果こうなった」という形で書くようにしています。
この記事が、縦置きにするかどうかで止まっている方の、判断の材料になればうれしいです。私自身も、ほかの道具について同じように、実際に使っているものと、買わずに済んだものの両方を書き残していきます。


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