複数のモニターで色が違うときに揃える手順|製造年の違う4枚を並べています

複数のモニターで色が違うときに揃える手順|製造年の違う4枚を並べています モニター

この記事が答える質問は1つです。複数のモニターを並べて色が違って見えるとき、どこから、どの順番で触れば揃うのか。

書いているのは、在宅でSNS運用代行をしているフリーランスの「さとり」です。元は飲食の現場に10年いて、そこから独立しました。いまはデスクにモニターを4枚並べて仕事をしています。メーカーは2社、製造年は2017年から2023年までばらけています。

先に結論を書きます。色を完全に一致させようとすると、たいてい途中で止まります。機種も製造年も違う画面を、見分けがつかないところまで持っていくのは現実的ではありません。そのかわり、触る順番を決めておくと「どこまで揃うか」と「ここから先は無理か」が短時間で分かります。この記事は、その順番を上から並べたものです。

先に全体の順番を出します

やることは7つです。上から順に進めてください。順番に意味があります。モニター本体の設定をいきなり触ると、Windows側が色を動かしていた場合に、ずれた基準に合わせて調整してしまうからです。

  • 手順1:どこまで揃えるかを決める
  • 手順2:基準にする1枚を決める
  • 手順3:パソコン側で色を動かしている設定を止める
  • 手順4:モニター本体のメニューで表示モードを揃える
  • 手順5:明るさを合わせる
  • 手順6:同じものを映して確かめる
  • 手順7:残った差を見切る

触る場所は大きく2つに分かれます。この区別がついていないと、同じ項目をあちこちで二重に調整することになります。

触る場所どこにあるか性質
パソコン側Windowsの設定、グラフィックボードの管理ソフト、モニター付属のユーティリティ後から上書きされることがある。時間帯やアプリで勝手に変わる項目もある
モニター側本体のボタンやスティックで出すメニュー(OSDと呼ばれます)その画面に固定される。パソコンを変えても残る

手順1:どこまで揃えるかを決める

最初に決めるのは設定ではなく、目的のほうです。ここを飛ばすと、終わりのない微調整に入ります。

目的はだいたい次のどれかに収まります。

  • 写真や動画の色を判断したい。作ったものが他の人の環境でどう見えるかを外したくない
  • 白が白として見えていればいい。並べたときに片方だけ黄色っぽい、青っぽいのが気になるだけ
  • 明るさの差だけをなくしたい。画面を移動したときに目が慣れ直すのがつらい

1つ目を本気でやるなら、目視の調整ではなく測定器を使う世界に入ります。2つ目と3つ目であれば、この記事の手順で十分に届く範囲です。自分がどれなのかを先に言葉にしてください。「なんとなく気持ち悪いから」で始めると、どこで終わっていいか分からなくなります。

手順2:基準にする1枚を決める

手順を確認する様子

全部を平均に寄せようとすると、4枚あれば4枚とも動かすことになり、何が元の状態だったか分からなくなります。基準を1枚決めて、残りをそこに寄せます。

基準の選び方は、次の順で考えると迷いません。

  • いちばん長い時間見ている画面。作業の中心になっている1枚です
  • いちばん新しい画面。表示モードの選択肢が多く、寄せる側の自由度が高いことが多いです
  • いちばん調整項目が少ない画面。逆に、動かせる幅が狭い画面を基準にすると、他を寄せやすくなります

どれを選んでも構いませんが、作業を始める前に「基準はこの1枚」と決めて、途中で変えないことが大事です。途中で基準を変えると、すでに寄せた画面をもう一度やり直すことになります。

このとき、それぞれの画面がどの機種で、いつごろの製品なのかを確認しておくと判断が早くなります。パソコン側から一覧で確認できるので、貼られたシールを探して机の下にもぐる必要はありません。

手順3:パソコン側で色を動かしている設定を止める

ここがいちばん見落とされる場所です。モニターの設定はそのままなのに、パソコン側が色を動かしていることがあります。しかも、時間帯によって自動で変わるものが混ざっています。

次の項目を順番に確認して、いったん止めるか、全画面で同じ状態に揃えてください。

  • 夜間モード(ブルーライトを減らす機能)。夕方以降に自動で色を暖かい方向へ寄せます。これが片方の画面だけに効いているように見えることがあります
  • HDRの設定。オンとオフで色の出方が変わります。対応している画面と対応していない画面が混ざっている場合、オンのままだと比べる意味がなくなります
  • グラフィックボードの管理ソフトにある色調整。デジタルバイブランス、彩度、ガンマといった項目です。ゲーム用に上げたまま忘れていることがあります
  • モニターに割り当てられているカラープロファイル。画面ごとに違うものが当たっていると、同じ信号を送っても違う色で出ます
  • アプリ側の色設定。動画編集ソフトや画像編集ソフトが、独自に表示を変えていることがあります。比較は、こうしたソフトを閉じた状態で行ってください

止めるのが目的ではありません。「全画面で同じ条件にする」のが目的です。夜間モードを使い続けたいなら、全部の画面で同じように効くようにしてから次へ進みます。

手順4:モニター本体のメニューで表示モードを揃える

ここで初めてモニター本体を触ります。本体のボタンかスティックを押してメニューを出し、次の2つを揃えます。

1つ目は、表示モードの名前です。標準、sRGB、ゲーム、映画、読書、eスポーツといった名前で並んでいます。この中で、いちばん素直な設定になっているものを選びます。多くの場合は「標準」か「sRGB」です。ゲーム向けや映画向けのモードは、見栄えを良くするために色を強めていることがあるので、揃えたいときには向きません。

2つ目は、色温度の項目です。暖色、標準、寒色、ユーザー設定といった選択肢が並びます。まずは全画面で同じ名前のものを選んでください。数値で指定できる機種もありますが、同じ数値にしても同じ色に見えるとは限りません。まずは名前を揃えて、それでも差が残るときに数値へ進むほうが早いです。

それでも寄りきらない場合は、赤・緑・青を個別に調整する項目を使います。ここは慎重に進めてください。コツは2つです。

  • 基準にした画面は触らない。寄せる側だけを動かします
  • 下げる方向で合わせる。上げて合わせると、そこだけ白飛びしやすくなります。黄色っぽい画面を直したいなら、青を上げるのではなく赤と緑を下げます

動かす前に、いまの数値をメモしておいてください。戻れなくなると、最初からやり直しになります。

手順5:明るさを合わせる

色より先に気づくのは、たいてい明るさの差です。とくに製造年が離れた画面を並べていると、ここが目立ちます。

合わせ方は次の順です。

  • いちばん暗い画面を探します。多くの場合は、いちばん古い画面です
  • その画面に他を合わせます。明るい側を上げて合わせると、全体がまぶしくなって目が疲れます
  • コントラストは、明るさを合わせたあとで触ります。先に触ると、明るさを変えるたびに見え方が変わって判断できません
  • 部屋の明るさを変えずに作業します。昼と夜で印象が変わるので、判断はどちらか一方の状態でやりきってください

具体的な数値の目安は、機種によって同じ数字でも実際の明るさが違うので、ここでは出しません。数字を合わせるのではなく、見え方を合わせてください。

手順6:同じものを映して確かめる

オンラインで学ぶ様子

調整が終わったら、確認します。ここで多いのが、それぞれの画面に違うものを映したまま「なんとなく揃った気がする」で終えるやり方です。それでは分かりません。

確認は、同じものを順番に全画面へ映して行います。映すものは次の3種類で足ります。

  • 真っ白な画面。色かぶりがいちばん分かります。白の中に、青っぽさや黄色っぽさが残っていないかを見ます
  • 灰色の画面。明るさの差が分かります。白より灰色のほうが差に気づきやすいです
  • 実際の作業画面。いつも見ている画面をそのまま映します。最後の判断はここでやってください。白い画面で完璧でも、普段の作業で違和感が残るなら意味がありません

同じウィンドウを画面から画面へ動かして見比べるのがいちばん確実です。並べて同時に見るのではなく、動かして見る。人の目は隣り合った2つの差にはすぐ慣れてしまうので、移動させたほうが差に気づけます。

手順7:残った差を見切る

ここまでやっても差は残ります。残った差を消そうとして深追いするより、どこから来ている差かを判断して、そこで止めるほうが得です。

手を入れても変わりにくいのは、次のような理由による差です。

  • パネルの世代が違う。製造年が離れていれば、そもそも同じ色は出ません
  • 使ってきた時間が違う。長く使った画面は、新しい画面と同じようには光りません
  • 正面から見ていない。横に並べた画面を斜めから見ると、それだけで色が変わって見えます。設定の問題ではありません
  • そもそも設定に選択肢がない。調整項目が少ない機種は、寄せられる幅も狭くなります

3つ目は、設定ではなく置き方の問題なので、モニターの向きを変えるほうが早いです。並べる枚数が増えるほど、端の画面は斜めから見ることになります。

それ以外については、手順1で決めた目的に戻ってください。「白が白として見えていればいい」が目的なら、ここで終わりにして構いません。色を判断する仕事のために揃えているのなら、目視の調整ではなく測定器を使う方向へ切り替える段階です。

この手順を試した環境

私の机には、次の4枚が載っています。パソコン側から取得した情報です。

機種製造年解像度リフレッシュレート
MSI G274QPF E22023年1920×1080120Hz
ASUS VG2582021年1920×1080144Hz
ASUS VC2392019年1920×108060Hz
ASUS VC2392017年1920×108060Hz

メーカーは2社、いちばん古い1枚といちばん新しい1枚では製造年が離れています。接続方式も1種類ではなく、HDMIが1枚、DVIが2枚、DisplayPortが1枚という混ざり方です。4枚とも、1枚のグラフィックボード(NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti SUPER)から出しています。OSはWindows 11 Homeです。

解像度は2026年8月16日に1920×1080へ揃えましたが、揃っているのは解像度までで、リフレッシュレートは3種類のままです。つまり、条件をどれだけ揃えても、機種と製造年の違いはそのまま残ります。この記事で「完全一致を狙わない」と繰り返しているのは、そういう机の上から書いているからです。

なお、機種ごとの見え方の違いについては、私は記録を取っていません。取っていないものを書くと、それらしい文章になってしまうので、ここでは書きません。書けるのは、上の表に載っている数字と、順番の話までです。

この手順が向く人と、向かない人

オンラインでつながる様子

向いているのは、次のような人です。

  • 画面を移動したときの違和感をなくしたい人
  • 白や背景の色が画面ごとに違うのが気になっている人
  • これから中古や型落ちのモニターを足して、複数枚にしようとしている人

向いていないのは、色そのものを商品にしている人です。写真や動画の色を最終的に判断する立場なら、目視で寄せる作業は判断材料になりません。その場合は、この記事の手順ではなく測定して合わせる方法を調べてください。ここで紹介したのは、あくまで目で見て合わせる範囲の話です。

また、モニターが1枚だけの人にも、この記事はあまり役に立ちません。色が違うと気づけるのは、比べる相手があるときだけだからです。

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まとめ

最初の質問に戻ります。複数のモニターで色が違うとき、どこから、どの順番で触ればよいか。答えはこうです。

  • まず、どこまで揃えたいのかを決める
  • 基準にする1枚を決めて、途中で変えない
  • パソコン側で色を動かしている設定を先に止める(ここを飛ばすと、ずれた基準に合わせることになります)
  • モニター本体のメニューで、表示モードと色温度の名前を揃える
  • 明るさは、いちばん暗い画面に合わせる
  • 同じものを順番に映して、動かしながら確かめる
  • 残った差は、どこから来ている差かを判断して、そこで止める

この順番が効くのは、後ろの工程ほど戻すのが面倒だからです。パソコン側の設定は元に戻すのが簡単ですが、モニター本体の色を個別に触ったあとで「実は夜間モードが効いていました」と分かると、全部やり直しになります。

製造年の違う画面を並べている限り、完全に同じにはなりません。それでも、上から順にたどれば、どこまでが設定で直る差で、どこからが機種の違いなのかは切り分けられます。まずは手順3、パソコン側で色を動かしている設定を止めるところだけ、今日やってみてください。ここだけで解決することが、わりとあります。

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