在宅で仕事を始めて、オンライン会議が入るようになると、たいてい最初に出てくる疑問がこれだと思います。会議用のWebカメラは、買ったほうがいいのか。
この記事は、その質問にひとつの答えを出します。結論から書くと、私は会議のためにWebカメラを買っていません。いま会議で映しているのは Ankerwork C310 というカメラですが、これは会議のために買ったものではなく、以前ゲーム実況をやっていたときに、顔を出さずにアバター(Vモデル)を動かすために買ったものです。用途がまるごと変わったのに、機材はそのまま残って、いまも机の上で働いています。
書いているのは、さとりといいます。元は調理師で、飲食の現場に10年いました。そこからSNS運用代行のフリーランスとして独立して、いまは在宅で仕事をしています。このブログでは、実際に使っている道具のことを、選び方と使ってみた結果で書いています。売りは正直さで、買わなくてよかったものや、買ったのに使っていないものも、そのまま書きます。この記事にもその話が出てきます。
先に断っておくと、この記事に画質の良し悪しは出てきません。他のカメラと並べて測ったわけでもなく、比較できるだけの手元の記録もないからです。書けるのは「会議のために買ったのではないカメラを、いま会議で使っている」という事実と、そこから決まった買い方の順番までです。
会議のために買ったものではない、という一点だけがこの記事の中身です
Ankerwork C310 を買った目的は、はっきりしています。ゲーム実況で顔を出さずにやりたかったので、アバターを動かすためにカメラが要った。それだけです。カメラは自分の顔を映すためではなく、自分の動きを読み取らせるための入力装置として買いました。
そのゲーム実況は、YouTubeで5年ほどやっていました。伸びませんでしたし、続けられませんでした。はっきり「やめた」と決めた日があるわけでもなく、だんだんフェードアウトしていった、という終わり方です。ここはこのブログの本題ではないので、これ以上は書きません。
大事なのはそのあとです。実況をやらなくなっても、カメラは机の上に残りました。そして独立してSNS運用代行の仕事を始めて、オンライン会議が入るようになったとき、私は新しいカメラを探しませんでした。すでにあるものをつないで、それで会議に出た。それだけのことです。
この「それだけのこと」を記事にしているのは、道具の記事を読んでいると、用途ごとに正解の製品があるように見えてくるからです。会議用のカメラ、配信用のカメラ、撮影用のカメラ。たしかに設計思想は違うのだと思います。ただ、自分の作業から数えたとき、私の場合は「会議で相手に顔が映ればいい」で足りていて、そこは実況用に買ったカメラでも埋まってしまった、というのが実際のところでした。
実況のために買った機材が、そのまま仕事の機材になっています
カメラだけの話ではありません。実況をやっていたときに買ったものを並べると、こうなります。
- カメラ(Ankerwork C310)
- ヘッドセット
- キーボード
- マウス
- オーディオインターフェース
そして2026年8月時点で、私が仕事に使っている周辺機器はこうです。キーボードは Razer BlackWidow V3、マウスは Razer Basilisk V3、ヘッドセットは Razer BlackShark V2 Pro。オーディオインターフェースはオーディオテクニカの AT-UMX3。つまり、いま仕事で毎日触っているキーボードとマウスは、仕事のために買ったものではありません。実況用に買ったものを、そのまま使い続けています。
Razerの3点を揃えたのも、性能を比較検討した結果ではなく、見た目の理由でした。光っていて、性能もよくて、かっこいいと思ったからです。仕事の道具として選んだわけではないものが、結果的に仕事の道具になっている。使っていて特に不満は出ていません。ここも、良い悪いの評価というより、不具合や不便が出ていないという事実の報告です。
ヘッドセットを無線にしたのは、離席するときに外さなくていいからです。これは在宅で働くようになってから効いている部分だと思っています。実況のときに何を考えて無線にしたかまでは、正直もう覚えていません。
逆に、買ったのに使っていないものもあります

手元にあるものを当てはめれば足りる、という話だけを書くと、私が買い物で失敗していないように見えてしまうので、失敗のほうも書いておきます。
私はモニターを4枚使っていて、それぞれモニターアームに載せています。いま使っているアームは、この3種類で合わせて4本です。
- 2021年11月3日に買った HUANUO のアーム(2画面のデュアルタイプ)
- 2023年6月28日に買った TECLUK のアーム(1画面)
- 2024年3月3日に買った Bracwiser のアーム MD7821(1画面・水平多関節)
ここまでは使っているものです。問題はこの先で、買ったのに使っていないアームが、別に3本あります。2026年7月5日に買った ACCURTEK のロングポールタイプが1本と、2026年7月11日に買った suptek のシングルアーム MD6DB が2個です。
不具合があったわけでも、サイズが合わなかったわけでもありません。理由はひとつで、付け替えるのが面倒だったからです。いま載っている4枚をいったん降ろして、アームを外して、付け直して、高さを合わせ直す。その手間を前にして、今日じゃなくていいか、と思ったまま今日まで来ました。
このときに思ったのは、買っただけでは環境は変わらないということでした。当たり前なのですが、注文ボタンを押した瞬間は、なんとなく環境が良くなったような気持ちになります。実際に変わるのは取り付けたときで、その間には手を動かす時間が挟まっています。カメラの話とちょうど裏表で、片方は買わずに済んで、片方は買ったのに動いていない。どちらも「買う・買わない」より手前の、自分の作業をどう見積もったかの問題でした。
買い足していないものの話(デスクライトを持っていません)
もうひとつ、買っていないものを書いておきます。デスクライトを使っていません。照明は部屋のシーリングだけです。作業部屋は寝室と兼用の6畳で、そこにモニター4枚と自作のデスクを置いています。
会議のカメラ映りを気にするなら、照明を足すという方向はあり得たと思います。実際そういう記事もよく見かけます。ただ私は足していません。足していないので、足したらどう変わるかも書けません。ここも、比べていないものは書けない、という線引きです。
カメラの記事なのに照明の評価がひとつも入っていないのは、そういう理由です。持っていない道具について、良さそうな理由を並べることはできますが、それは私が確かめたことではないので書きません。
それでも買うとしたら、私はどの順番で決めるか

ここまで「買っていない」話ばかりしましたが、買わないことを勧めたい記事ではありません。私の場合は手元にあるもので足りてしまった、というだけです。そのうえで、いま自分が同じ場面に立ったら、この順番で決めると思います。
1. いま手元にある機材を、そのまま新しい用途につないでみる。使えるかどうかは、つないでみればその日のうちに分かります。私のカメラはここで終わりました。会議に出られてしまったので、次に進む必要がありませんでした。
2. 足りない点が「言葉になる」まで待つ。なんとなく物足りない、ではなく、何がどう足りないのかを一文で言えるようになるまで待ちます。言えないうちに買うと、届いたあとに何を確かめればいいのかも分からないままになります。
3. 買ったあとに、取り付ける時間まで含めて考える。私のモニターアーム3本は、ここを飛ばした結果です。届いてから机に載るまでに、自分の手を動かす工程が何分あるのか。そこを見ていないと、箱のまま置かれることになります。
4. 自分が確かめられる範囲で選ぶ。画質のスペック表を見比べても、私にはその差を検証する手段がありません。検証できないもので決めると、良かったのか悪かったのかが永遠に分からないままになります。それなら、自分が判断できる条件(つながるか、置けるか、外さずに済むか)で決めたほうが、あとから記事にも書けます。
なお、製品の価格や仕様は変わります。この記事で挙げている機材の情報も2026年8月時点のもので、いま同じものが同じ条件で買えるとは限りません。買う前に、最新の情報は公式で確認してください。
この考え方が向く人と、向かない人
ここは正直に分けておきます。
向くのは、会議で相手に顔が映れば十分という人です。社内の打ち合わせや、クライアントとの定例が中心で、映像そのものが成果物ではない場合。私はここに当てはまります。実況用のカメラをそのまま会議につないで、2026年8月時点まで困っていません。生活音や家族の声が会議に入って困ったこともありません。
向かないのは、映像の見え方が仕事の質に直結する人です。顔出しで撮影したものを納品する、セミナーを配信する、映像の質でそのまま評価される。そういう仕事をしているなら、手元にあるものを当てはめて済ませるという私の順番は、たぶん合いません。比較して選ぶ必要があるはずですし、その比較は私の記事には書いてありません。
もうひとつ、これから機材を一から揃える人にも、そのままは当てはまりません。この記事の話は「以前買ったものが手元に残っていた」という前提の上に立っています。手元に何も無い状態なら、1番の工程が最初から飛ばされることになります。その場合は、まず一番安く済ませて、足りない点が言葉になってから足す、という順番のほうが近いと思います。
用途が変わっても、道具は残る

この記事を書きながらあらためて思ったのは、道具は買った理由よりも長く残るということでした。
実況をやっていたころの私は、いま自分がSNS運用代行の仕事をして、オンライン会議に出ているとは思っていませんでした。カメラも、キーボードも、マウスも、ヘッドセットも、全部そのころの目的で買ったものです。目的のほうは無くなりましたが、道具は無くなりませんでした。
だから、道具を買うときに「この用途のための最適解」を強く決め込みすぎない、というのが、いまの私の感覚です。用途は変わります。変わったあとも残るのは、机の上にある物のほうです。そう考えると、選ぶときに見るべきなのは、想定している用途にどれだけ噛み合っているかよりも、用途が変わっても使い続けられる形をしているかのほうかもしれません。これは私の実感であって、検証した話ではありませんが。
まとめ
最初の質問に戻ります。在宅ワークの会議用に、Webカメラは買ったほうがいいのか。私の答えは「まず手元のものをつないでみて、それで足りるなら買わなくていい」です。
私の場合、いま会議で使っている Ankerwork C310 は、ゲーム実況でアバターを動かすために買ったカメラでした。会議用に選んだものではありません。それでも会議には出られてしまったので、買い足す理由がそこで消えました。同じように、仕事で毎日使っているキーボードとマウスも、実況用に買ったものです。
その一方で、モニターアームは2026年7月に3本買って、付け替えが面倒なまま1本も使っていません。買ったのに動いていないものと、買わずに済んだもの。私の机の上には、その両方があります。「これを買え」ではなく、自分の作業から決める。その決め方の材料として、うまくいっていない側も含めて残しておきます。
あわせて読みたい
- 買って使っていない道具と、買わずに済んだ道具|在宅ワークで私が外した判断
- 在宅ワークの道具は何から買うか|収入が不安定なときに私が使った決め方
- 在宅ワークの周辺機器はこれを使っている【キーボード・マウス・ヘッドセット】
このブログでは、こんなふうに、実際に使っている道具のことを買った理由と使ってみた結果で1つずつ書いています。失敗した買い物もそのまま置いてあるので、道具選びで迷っているときに、他の記事ものぞいてみてください。


コメント