この記事が答えるのは、「キーボードで手首が痛くなる前に、何を買えばいいのか」という質問です。先に結論を書くと、私の場合の答えは「まだ何も買っていません」でした。パームレスト(アームレスト)を使わないまま、手首は痛くなっていません。
書いているのは、さとりといいます。元は調理師で、飲食の現場に10年いました。そこからSNS運用代行のフリーランスとして独立して、いまは在宅で仕事をしています。このサイトでは、実際に使っている道具を、選び方と使ってみた結果で書いています。売りは正直さで、買わなくてよかったものもそのまま書きます。この記事は、その「買わなくてよかった」側の話です。
ただし先に断っておきます。私が痛くなっていないという事実はありますが、それが何のおかげなのかは、私自身が確かめていません。キーボードのおかげなのか、机と椅子の高さのおかげなのか、単に体質なのか、切り分けていないのです。だからこの記事では、分かっていることと分かっていないことを、はっきり分けて書きます。
結論:パームレストを買わないまま、手首は痛くなっていません
使っているキーボードは Razer BlackWidow V3 です。ゲーミングキーボードで、もともとはゲーム実況をやっていたころに買ったものを、そのまま仕事で使い続けています。
このキーボードに対して、パームレストは付けていません。手前に置いて手首を乗せる、あの細長いクッションのことです。キーボード周りを検索すると、まず勧められるのがこれだと思います。私はそれを使っていません。使っていない状態で、手首は痛くなっていません。
打鍵感は良いと感じています。打鍵音は、まあまあ静か、という程度です。すごく静かではなく、普通より少し静かかな、というくらいの感覚です。ここは正直に書いておきます。「静音」と言い切れるほどではありません。
つまり私の現在地は、次の一行です。
- パームレストを使っていない。それでも手首は痛くなっていない。
この一行が、この記事でいちばん確かな部分です。ここから先は、その周りにあるものを並べていきます。
手首の話をするとき、キーボード単体では決まらない
手首が痛くなるかどうかを、キーボードという道具ひとつで決められないのは、たぶん多くの人が薄々感じているところだと思います。手首の角度は、キーボードの厚みだけでなく、机の高さと椅子の高さの関係で変わるからです。
私はここで、一般的な推奨角度のような数字を書くことができません。手元に測った値が無いからです。人間工学の基準を引いてくることもできますが、それは私が確かめた情報ではないので、この記事では扱いません。このサイトで書けるのは、自分の環境で実際にそうなっているところまでです。
そのかわり、自分の環境について分かっていることは全部出します。手首の話は、キーボード単体ではなく、キーボードと机と椅子が作る一つの姿勢の話だからです。読む人が自分の環境と見比べられるように、私の側の条件を先に開いておきます。
私の環境で、分かっている部分をそのまま並べます

手首まわりに関係しそうな範囲で、私の作業環境を並べるとこうなります。すべて、いま実際に使っているものです。
| 項目 | 私の環境 |
|---|---|
| キーボード | Razer BlackWidow V3 |
| パームレスト | 使っていない |
| マウス | Razer Basilisk V3 |
| マウスの持ち方 | つまみ持ちに近い |
| 椅子 | SYALEN(買ってから日が浅い) |
| 座面 | 低反発のクッションを敷いている |
| デスク | 自作。天板は800 x 1600 |
| デスクの脚 | 前に使っていたデスクのものを流用 |
| 部屋 | 6畳。寝室と兼用 |
| 照明 | 部屋のシーリングのみ。デスクライトは無し |
天板の 800 x 1600 という数字は、単位はミリメートルとして読んでいます。奥行き80センチ、幅160センチということです。この幅にしたのは、既製品に無いサイズを作れることが自作の魅力だったからで、費用を抑えるためではありませんでした。安く上げたのは脚の部分だけで、前のデスクの脚をそのまま使っています。
ここで注目してほしいのは、デスクの高さが「前のデスクの脚のまま」だという点です。手首の角度に直結するはずの高さを、私は自分で選んでいません。流用した脚が決めた高さで、そのまま作業しています。それでも痛くなっていない、というのが今の状態です。
高さについては、変えたいと思っている
関連して、昇降デスクは「そのうち欲しい」と思っています。ただし理由は、立って作業したいからではありません。高さを変更したいだけです。
昇降デスクを検索すると、立ち作業と座り作業を切り替える話が中心に出てきます。私が欲しい理由はそこではなく、単純に高さを動かせる状態にしたい、というものです。いまは流用した脚の高さで固定されているので、変えようがありません。
手首が痛い人にとって、ここは順番の話になると思います。パームレストは高さを変えずに角度を作る道具で、昇降デスクは高さそのものを変える道具です。どちらが先かは、その人の机がいま何センチで、椅子がどこまで下がるかによって変わります。私はそこを測っていないので、どちらが先だとは言えません。ただ、自分の机の高さが「選んだ結果」なのか「たまたま今そうなっている」のかは、確かめる価値があると思っています。私の場合は後者でした。
マウス側は「つまみ持ちに近い」で落ち着いています
手首の話をするとき、キーボードだけを見て終わるのはもったいないので、マウス側も書いておきます。使っているのは Razer Basilisk V3 です。こちらも、もとはゲーム実況のために買ったものです。
使っていて、あまり疲れません。疲れは感じない、というのが正直な感覚です。持ち方は、つまみ持ちに近い形になっています。手のひら全体を乗せるかぶせ持ちではなく、指先で支えるほうに寄っています。
マウスについては、ずっとバジリスクを使い続けています。バージョンは変わっていますが、シリーズは変えていません。合わなかったから乗り換える、という経験を私はしていないので、他社のマウスと比べた話は書けません。ここは書けない側です。
ひとつだけ言えるのは、持ち方と製品の形は組み合わせで効くはずだ、ということです。つまみ持ちに近い私が疲れていないからといって、かぶせ持ちの人が同じ結果になるとは限りません。マウスの形を選ぶなら、まず自分がどう持っているかを見るほうが先だと思います。
椅子とクッションの話(腰は変わりましたが、手首は分かりません)

椅子は SYALEN のものを使っています。買ったばかりです。それ以前は普通のデスクチェアを使っていました。
替えてから、腰が痛いのがなくなりました。肩こりと腰痛が緩和されたような気がしている、という程度の言い方が正確です。はっきり治ったと言い切れるほど、条件を揃えて比べたわけではありません。
座面には低反発のクッションを敷いています。これはすごく良いと感じています。ただし不満もあって、たまにずれます。敷いているだけなので、動くと位置が変わってしまうのだと思います。良いと感じているものにも、こういう小さい引っかかりはあります。
いまのところ、体のどこかが痛くなることはありません。多少の疲れはありますが、それは座り続けていることへの疲れだと思っています。手首の疲れとは別のものとして受け取っています。
椅子を選ぶときに見たのは、スペックと耐久性、それから価格とのつり合いでした。ゲーミングチェアは買いませんでした。理由は三つで、革はすぐぼろぼろになると思っていること、デザインが好きではないこと、みんなが使っているものはあまり好きではないことです。手首とは直接関係しませんが、椅子を選ぶ基準としてはこの三つで決めました。
私が答えられないこと(ここは正直に空けておきます)
この記事で書けないことを、先に並べておきます。検索して来た人が、期待した答えが無いことに気づかずに読み進めるのは、時間の無駄だと思うからです。
- 何時間打つと疲れるのか。測っていないので分かりません。
- いつからこのキーボードを使っているのか。ここは記録していません。
- 前に使っていたキーボードと比べてどうか。比較していません。
- パームレストを試した結果どうだったか。そもそも試していません。
- 私が痛くならない原因は何か。キーボード・机の高さ・椅子・持ち方のどれが効いているのか、切り分けていません。
いちばん大きいのは最後の項目です。「パームレストなしで痛くない」という事実はありますが、それを「パームレストは要らない」と一般化することは、私にはできません。私は、痛くなっていないという結果を持っているだけで、その理由を持っていないからです。
道具の記事で怖いのは、この距離を詰めて書いてしまうことだと思っています。うまく書けば、それらしい因果関係はいくらでも作れます。読んでも矛盾しないので、たぶん誰にも気づかれません。だからここは空けたまま出します。
この記事が向く人・向かない人

向いているのは、次のような人だと思います。
- まだ手首が痛くなっていないけれど、この先が不安で、先回りして何か買おうか迷っている人。
- パームレストを買う前に、机と椅子の高さを見直す余地があるか知りたい人。
- ゲーミングキーボードを仕事に流用していて、それで問題が起きるか気にしている人。
向いていないのは、次のような人です。
- すでに手首が痛い人。私は痛くなっていないので、痛みを減らした経験を持っていません。痛みが出ているなら、この記事ではなく医療機関の話です。
- パームレストの製品比較を探している人。使っていないので、比べられません。
- 静音性を最優先にキーボードを選びたい人。私の環境の音は「まあまあ静か」までで、それ以上の評価はできません。
絞り込みというのは、急かすことではなく、こうやってふるいにかけることだと思っています。ここまで読んで自分は違うな、と思ったなら、それで正解です。
まとめ:買う前に、自分の高さがどう決まったかを見る
最初の質問に戻ります。「キーボードで手首が痛くなる前に、何を買えばいいのか」。
私の答えは、「私はまだ何も買っていないし、それで痛くなっていない。だから、買う前に自分の高さがどうやって決まったかを見てほしい」です。
私の机の高さは、前のデスクから流用した脚が決めたものでした。自分で選んだ高さではありません。それでも今のところ問題は出ていません。逆に言えば、高さを一度も疑ったことがない状態でも、たまたま合っていることはあるということです。合っていない人は、パームレストを足す前に、そこが動かせるかどうかを見たほうが早いかもしれません。私が昇降デスクを欲しいと思っている理由も、立ちたいからではなく、そこを動かせるようにしておきたいからです。
道具は、足すほうが分かりやすくて、見直すほうは地味です。ただ、足したものが効いたのかどうかは、元の条件を見ていないと結局わかりません。私はその「元の条件」をまだ測っていないので、この記事もそこで止まっています。止まっているところを止まっていると書くのが、いまの私にできる正直さです。
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- 椅子を買い替えるときに何を見たか|スペックと耐久性と、価格とのつり合い
もし今この記事を読んでいるのが自分のデスクの前なら、パームレストのページを開く前に、いまの天板の高さと椅子の座面の高さを一度だけ測ってみてください。数字が出れば、次に買うものが「手首に敷くもの」なのか「高さを変えるもの」なのか、自分の作業から決められるようになります。私はそれをまだやっていないので、次にやることもそこだと思っています。


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